GWを利用して、新潟県某所にクロサンショウウオを見に行ってきました。この時季はクロサンショウウオは繁殖期なので、うまくいけば卵嚢が観察できるはずです。
この地域のクロサンショウウオの産卵場所は、棚田の上部に作られたため池にあるのですが、農道にはまだかなり雪が残っていて、車では入っていけません。撮影機材をザックに背負って、雪の残る林内の農道を歩いていきます。
雪の上には、そこら中にノウサギの糞があります。
雪が溶けて地面が出てきたところには、フキノトウが出ていました。関東では2月頃に見られるのですが、新潟は季節が遅いことを実感します。
こんな所を延々歩いていくと、ため池が見えてきました。夏場は濁っているため池も、この時季は雪解け水が流れ込んでいるため、透明度がたかく澄んでいます。
よく見ると、ため池の深い部分にクロサンショウウオの卵嚢が見つかりました。
水温は約10℃、水深1m程度の所に、卵嚢が産み付けられていました。ロッドをのばし、ロープの先につけた水中カメラをため池の中におろして水中撮影に挑みました。ロッドとロープを操って構図を決め、何とか卵囊の撮影に成功しました。
日光が差し込むため池の中のクロサンショウウオの卵嚢は白く輝き、とてもきれいです。別角度から見ると、光条件が変わり、薄緑色の独特の色彩となって見えます。
撮影中、なんと、クロサンショウウオがどこからともなくカメラに近寄ってきました。一度目はカメラから1mくらいの所でしばらくじっとしていました。前足は浮かせて、後ろ足だけでそっと水底に立っているといった感じです。しばらくするとさっと、泳ぎ去っていきました。
二度目はさらに接近してきて、カメラのすぐ前で止まりました。絶好の撮影チャンスです。ロッドとロープでカメラを操りながら、サンショウウオを驚かせずに構図を決めるのは至難の業ですが、なんとか撮影に成功です。30秒ほどでカメラの前から泳ぎ去っていきました。水中のサンショウウオは、陸上の動きからは想像もできないほど、とても軽やかな動きでした。
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押見有高 (火曜日, 22 5月 2018 11:23)
出雲崎の裏山の溜池でも卵大量に見られますね。大人を捕まえて一年飼った事有ります。